2016年夏以降、色々観ました

 11月のblog更新です。内容は7月から9月のものがメインなんですけど。
 今回は7月から9月の間に俺が観たアニメやドラマ、映画の感想です。10月以降ちまちま書き続けてはいたんですけど、何だかんだで遅くなってしまいました。
 せっかくなので10月と11月に観た映画などの感想もまとめました。……その結果、ますます遅くなってしまったわけですが。
 ではでは、いってみましょう。



【アニメ】
・『アクティヴレイド ―機動強襲第八係―』
 シリーズ構成:荒川稔久、総監督:谷口悟朗というスタッフ構成のSFポリスアクションアニメ。9月に2期が終了したので今回感想を書きますが、どうも分割2クールというわけではなかったようですね。ともあれ、毎週楽しく観ておりました。
 一話完結のスタイルかつ、バトル・策謀・ギャグ・ドラマと毎回趣向の違う内容で、毎週の放送が楽しみなアニメでした。基本となる物語やドラマがしっかりしているため、豊富な細かいネタもうるさくならなかったですね。キャラクターもわかりやすかったし、メカも格好よく描かれていました。プラモデルも、ストライクインターセプターとエルフΣの両方を買いましたよ。明快さと安定の物語が魅力のアニメでした。
 一方で2期に入ってから、キャラクターを活かしきれていない面も見られました。2期で追加されたキャラクターや、1期から立場を大きく変えたキャラクターもいます。しかし物語やドラマの構造に1期からの大きな変化はなく、「もったいないな」と思わされることもありました。特にミュトス。登場人物の中で最も変化の激しいキャラクターだったので、彼のドラマにもうひと工夫加えれば、全体の物語をさらに盛り上げられたのではないでしょうか。キャラクターが明快に描かれている分、物語やドラマへの絡ませ方に少しだけ物足りなさを覚えました。
 もったいない部分もありましたが、毎週安心して観ることのできるアニメでした。あ、ファインファミリアのプラモデルも待ってます。

・『マクロス⊿(デルタ)』
 『マクロス』シリーズの最新作です。歌と可変ロボットアクションが魅力のシリーズですが、今回のアニメは全体的に魅力の乏しい出来でした。
 シナリオ面では盛り上がりに欠けていました。寿命や肉親の罪など、メインキャラクターに重い宿命を背負わせる一方で、キャラクターが視聴者に嫌われないような配慮をした面もあり、結果として当たり障りの無いキャラクターとシナリオができあがりました。その場を盛り上げるためだけで、後々の展開につながらない要素も。薄く雑なシナリオでした。
 シリーズ名物の可変メカ・バルキリーも、戦場で歌うアイドルユニット・ワルキューレに存在感がありすぎたため、存在感が薄くなりがち。3DCG自体の出来は非常によかったのですが。
 褒められる点と言えば、シリーズのもう1つの名物である歌。ワルキューレメンバーの特色が出ており、良い出来でした。
 平板で雑な出来のアニメでした。残念。

・『逆転裁判 ~その真実、意義あり!~』
 有名な裁判ADVを原作としたアニメです。ゲームの方は俺の好きなものの1つですが、アニメの方は力不足な出来でした。
 まず、画が粗かった。登場キャラクターは奇抜な格好をしたり、突飛な言動で特徴付けられていますが、作画や演出がチープだったため、単に変なキャラというだけの印象になっていました。強烈なキャラクターデザインを活かせるだけのパワーがないのは残念。
 また、シナリオがアニメの放送構成にあまり合っていませんでした。淡々と捜査、裁判をこなしていくだけで盛り上がりに欠ける構成でした。原作をプレイしている身からすると、ただゲームの展開を追っているだけという印象が強まりました。できるだけ原作に忠実な展開を心がけているのでしょうが……。
 原作ゲームから細かくネタを拾っているところは好印象。「意義あり!!」の演出もアニメならではのものになっていて、独特のインパクトがありましたね。
 1つのアニメとしても、原作ファンとしてもあまり良い評価はできませんでした。今回は2クールで『逆転裁判』と『2』をアニメ化しましたが、『3』以降をアニメにした2期はあるかな。あ、番組内容自体とはまったく関係ないけど、後の時間帯のアニメとコラボして、『逆転裁判 vs 名探偵コナン』みたいな規格はどうでしょう。ゲームでもいいですけど。キャストはもちろんアニメ版で……駄目?


【ドラマ】
・『仮面ライダーゴースト』
 平成仮面ライダーシリーズも17作目。魂や命がメインテーマの本作、中盤までは楽しく観ていましたが、終盤でケチがつき、有終の美とはいきませんでした。
 遅すぎる終盤の展開が最大の欠点。タケルの選択、2人のマコト、兄との因縁を持つアランなど、面白くなりそうな要素はたくさんありましたが、そういった部分をドラマの盛り上がりにつなげられないという結果に。もっと早くから1つずつ回収していけば、終盤の雑な展開にはならなかったろうに……。本編最終回の唐突さも、遅すぎる展開の影響ではないでしょうか。
 また、終盤になるにつれて同じようなセリフ回しが目立ちました。必殺技を放つときにはお決まりの台詞を言わせておけばいいというような適当さを覚えましたし、大天空寺のメンバーにも「わたし達にできることをやろう」という旨の台詞が数多く見受けられます。台詞の適当さも展開の雑さに拍車をかけていました。
 前述のように中盤までは楽しめました。2話で1つのエピソードを完結させるスタイルでドラマも綺麗にまとまっていたし、戦闘描写も充実していました。玩具のアイディアも使い方も面白かったですね。仮面ライダーや怪人たちのデザインや造型も独特で、一度観たら一生忘れられないもの。そんなキャラクターたちがカッコよく戦う姿も、楽しみの1つでした。
 登場キャラクターたちも印象に残りました。番組に登場するのは、『ゴースト』という怖ろしげなタイトルからは想像つかないような、明るく健康的なキャラクターたち。悪役にも愛嬌のある造形が施されていましたね。番組の明るい雰囲気作りに貢献していました。
 本当に、本当に終盤でもったいないことをした作品でした。


【映画】
・『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキ サーカスパニック!』
 現在放送中の『動物戦隊ジュウオウジャー』の夏の劇場版です。短い映画ですが、『ジュウオウジャー』らしさに溢れた映画でした。
 アイディアやお話自体は良かったと思います。『ジュウオウジャー』らしくキャラクターの心情に寄せたシナリオだったし、戦闘描写にも3DCGを駆使されておりダイナミックでした。大勢のエキストラとのEDダンスも必見。
 アクション映画としては、全体のテンポが少し悪かったです。戦闘が盛り上がり、このまま勢いでいくべきところに余計なシーンを挟むとか。30分と短い尺なので、テンポよく進めてほしいところでした。
 短くも楽しい内容で、大きなスクリーンで観て正解でしたよ。

・『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』
 『劇場版ジュウオウジャー』と併映された『仮面ライダーゴースト』の劇場版。まとまりの足りないシナリオでしたが、映像美に溢れた作品でした。
 登場キャラクターやそれぞれの物語など、シナリオの構成要素自体は魅力的ですが、ひとつのシナリオとしてまとまっていませんでした。特に、マコトの父親・大悟やアランの兄・アルゴスと、重要キャラクターに仮面ライダーが2人もいたのが問題。それぞれの個性や存在感、シナリオ上での役割がかちあっていました。多人数ライダーを主眼に置いた番組ではないし、映画の柱となるタケルの物語の印象を弱めていたので、ゲストの仮面ライダーを1人に絞った方が無難だったのではないでしょうか。演じていた方は素晴らしい方々なので、お2人の個性を相殺するのはもったいなかったですね。
 とはいえ、それはシナリオ上の欠点。映像には問題ありませんでした。ドラマ部分には夜のお祭りや川のせせらぎなどの静かなシチュエーション、親子の別れや指きりなどの切ない要素が活かされており、儚くも美しい映像に仕上がっていました。戦闘はゴーストチェンジや3DCGの駆使された見応えのあるもの。特にクライマックスのゴースト vs エクストリーマーは必見。『ゴースト』の個性を活かした空中戦で非常に迫力がありました。
 美しい画の作品でした。諸田敏監督、お見事でした。

・『シン ゴジラ』
 久方ぶりの和製『ゴジラ』。総監督が庵野秀明さんということで不安もありましたが、そんな不安を吹き飛ばすような素晴らしい出来栄えでした。
 もちろん、気になる点はありました。まず、3DCGで描かれたゴジラの動き方には、ストップモーションのようにぎこちなく見える部分がありました。通常の生物とは違う存在のゴジラではありますが、動き方で作り物めいた薄っぺらい存在感を与えてしまったのは残念。また、音楽や光線などのSEにも、現代的な画の雰囲気に少し合っていないところが。旧作や昭和特撮のオマージュということはわかるのですが、大事にするべきところを間違えている印象を受けました。
 まず挙げる評価点はゴジラの圧倒的存在感。前述のように動かし方で損をした部分はありますが、その不気味な造型や圧倒的な能力、劇中での活躍は非常に魅力的で、巨大なスクリーンに映えるものでした。特に熱線放射シーンは、ハリウッドのスペクタクル大作にも負けないレベルの絶望感。今回のゴジラは、映画全体を支配できる存在でした。
 人間サイドも負けてはいません。劇中では、記憶できないほど大勢の登場キャラクターたちがゴジラに立ち向かいます。とぼけた掛け合いや政治的駆け引き、ゴジラ対策の研究などを交えたシナリオは、リアリティと人間くささに溢れていました。漢字ばかりの字幕や専門的な言葉を早口気味にまくしたてるセリフも、評価点の1つ。通常なら敬遠される要素ですが、この映画においては、その圧倒的な情報量によってスピーディな展開につながっていました。極端な話、正確な意味がわからなくても話の流れで何を意味するのかわかりますし、問題はほぼありません。小気味よく展開しつつも、劇中の登場キャラクター、ひいては日本人の底力を垣間見れるシナリオでした。
 上映時間があっという間に終わる、すごい怪獣映画でした。日本人の、日本人による、日本人のためのゴジラ作品。特撮怪獣モノですが、この作品の延長に現実の日本がある――そんなことを感じさせる映画でした。面白かったし、映画館で観て良かった!

・『映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身! キュアモフルン!』
 現在放送中のアニメ『魔法つかいプリキュア!』の劇場版。子供たちの盛り上げ方を熟知した構成で、大人の俺も楽しめる出来でした。
 シナリオ単体で考えると、終盤の展開は少し雑でした。やりたいことはわかるのですが伏線もないため、まるでクライマックスのアクションシーンのためにひねり出したような印象を受けました。また、終盤で登場キャラクターが涙を流すシーンも粗雑。涙が蛇口から流れる水のようにドクドク流れる様は勢いありきの大雑把さを覚え、かえって興ざめでした。子供にもわかりやすい表現をこころがけているのはわかるのですが、感情表現はもう少し繊細に描くべきだったのでは。
 一方で、そういった欠点がかすむくらいに盛り上がる映画でした。伏線も、終盤以外はしっかり張られている丁寧な構成で、登場キャラクターの感情をしっかり描けていました。スピーディでケレン味溢れる戦闘シーンも魅力の1つ。特にゲストキャラクターのキュアモフルンには、フォームチェンジまで用意されていて驚きました。専用BGMもカッコいいものに仕上がっていたし、ゲストプリキュアにふさわしい活躍でした。
 また、子供たちに配布されたミラクルライトの使い方も洗練されていました。ライトをどこで振ればいいのか、しっかり子供たちに教える構成だったことも好印象。子供の目線を意識した映画でした。
 笑いも涙も、熱さや優しさも、すべてが詰まった子供のためのエンターテイメント。大人が観ても面白い映画でした。映画館で観て良かった!

・『この世界の片隅に』
 太平洋戦争中の広島・呉を舞台に、一般市民の主人公・すずの日常を描いた漫画が原作のアニメ映画。主人公であるすずに対して、非常に誠実なつくりの映画でした。
 基本的に一般人の日常を積み重ねていく映画ですが、日常のひとつひとつが丁寧に描かれています。映画全体の盛り上がりも計算されていてテンポも良く、面白いシナリオでした。
 また、キャラクター表現が非常に豊か。素朴で温かみのあるタッチで描かれたキャラクターたちが多彩な顔を見せます。映画の中心となるのはやはり、主人公のすず。基本的にとぼけたキャラクターですが、あるときは艶やかに、あるときは怒りや悔しさを噴出させるなど、喜怒哀楽様々な表情を見せるので退屈しませんでした。すずを演じたのんさんの演技も素晴らしかったです。すず = のんさんと錯覚してしまうほどでした。作画や演出、声優の演技が一体となって、すずという人物が実在しているかのようなリアリティを生み出していました。
 原作と比較した場合、アニメーションへの膨らませ方が非常に面白かったです。まず、絵というすずさんにとって大事な要素をうまく演出に組み込み、要所要所で映画を盛り上げていました。また、原作のすべてを再現するのは尺の都合で不可能なのですが、取捨選択の仕方もうまかったです。すずというキャラクターを軸に、無理なく1つの映画にまとめあげていました。
 すずという架空のキャラクターに誠心誠意向き合った映画でした。2時間以上と意外に長い映画ですが、スタッフロールまであっという間に思えるほどに熱中しましたよ。本当に面白かったです。映画館で観て良かった!


 以上です。毎度のごとくジャンルの偏った視聴内容ですが、面白かったものも多くて気持ちは充実しておりました。幸せ。
 今後はもっと早く更新したいところです。
 本日はここまで。
 ではでは。
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田川 右京

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