『仮面ライダー』作品、色々観ました

 12月のblog更新、最初の話題は『仮面ライダー』シリーズ作品の感想です。
 今回感想を書く作品は、

  ・Vシネマ『ドライブサーガ 仮面ライダーマッハ / 仮面ライダーハート』
  ・ドラマCD『ドライブサーガ 仮面ライダーマッハ 夢想伝』
  ・映画『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド  & ゴースト with レジェンドライダー』


の3本です。


・『ドライブサーガ 仮面ライダーマッハ/ 仮面ライダーハート』
 既に2つ前の作品となった『仮面ライダードライブ』の外伝作品。ハートが仮面ライダーとなる『仮面ライダーハート』編と、仮面ライダーマッハが主役の『仮面ライダーマッハ』編がセットになった内容です。2編それぞれでかなり作風の違う内容となっていますが、どちらも見応えのあるものに仕上がっていました。
 三条陸さんの担当した『仮面ライダーハート』は明るめの脚本。本編で敵の首魁であったハートが七転八倒し、泥まみれになって奮闘する意外性とドラマを兼ね備えた物語でした。現さんとの凸凹コンビも魅力的。本編の展開を踏まえた台詞にも胸が熱くなりました。笑いも熱さも切なさも濃縮された、「陽」のシナリオでした。
 長谷川圭一さんの担当した『仮面ライダーマッハ』のは陰惨かつ強烈な暗い脚本。なかなか朝の子供番組では扱えないような猟奇的な殺人事件や、剛とヒロインの令子、チェイスのドラマを綺麗にまとめていました。『小説 仮面ライダードライブ マッハサーガ』のセルフオマージュらしき部分も好印象。こちらには『ドライブ』の「陰」が濃縮されていましたね。
 演出は石田秀範監督。お話の方向性が正反対の2編ですが、見事に演出しきっていました。さすが巨匠。そして今回のアクション監督は初挑戦の藤井祐伍さん。ハートには肉体の力強さ、マッハには躍動感といった、キャラクターの魅力や特性を存分に発揮させたアクション演出でした。
 今回もNice drive!見事な出来栄えでした。本当に面白かった!

・『ドライブサーガ 仮面ライダーマッハ 夢想伝』
 ドラマCDで発売された『ドライブサーガ』の1つ。『仮面ライダーマッハ / 仮面ライダーハート』の前日譚です。映像作品ではありませんが、キャラクターの魅力は少しも損なわれておりません。立派な『ドライブサーガ』でした。
 チェイサーにマッハ、ハートと様々なキャラクターを主役に据えてきた『ドライブサーガ』ですが、今回の主役はある意味、蛮野天十郎かもしれません。お話の中での蛮野は単なる悪役・やられ役ですが、存在感やインパクトは絶大。ときには豪快にあくどく、ときにはネチネチと嫌味ったらしく……。ドラマCDということも相まって、森田成一さんの声の力に圧倒されました。ある意味で、蛮野のためのドラマCDかもしれません。彼の行く末も期待を裏切らないものになっているのである意味安心。蛮野の魅力(?)が詰まった作品でした。
 もちろん、蛮野はやられ役に過ぎません。物語やドラマの主役は詩島剛です。想定外の形で具現化されたチェイスとの友情、父親である蛮野との完全決着など、剛に欠かせない要素は外されていませんでした。情景がありありと思い浮かぶような台詞と演技で、物語・ドラマへの没入感も抜群。
 声の力を存分に堪能できる作品でした。今回もNice Drive! あ、内容とはまったく関係ありませんが、CD盤面は蛮野の顔でもよかったかもなぁ……駄目?

・『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド & ゴースト with レジェンドライダー』
 冬恒例となった『MOVIE大戦』の進化版。仮面ライダーたちの良さを存分に引き出しつつ、『仮面ライダーエグゼイド』の物語の大事な柱となる要素を改めて提示した映画でした。
 アクション映画としては少し単調な面がありました。変身をせずに戦う、いわゆる素面アクションがあるのは良いのですが、仮面ライダーの登場シーンより時間が長い印象を受けた点と、同じ敵ばかりが登場する点はマイナス。バイク戦もなくシチュエーションにもあまり工夫がないこと、戦闘シーンが続く構成であることも相まって、素面アクションのシーンではただ殴り合っているだけという印象が少し強くなりました。
 そうした単調さを除けば、アクション自体は非常に良い出来栄え。キャラクターの個性を活かしたアクションとなっており、見応えのあるものに仕上がっていました。登場する仮面ライダーたちも、フォームチェンジや各種アイテムを律儀に使用したアクションで個性を最大限に発揮。戦闘シーンの数少ないバリエーションの1つである、3DCGを駆使した巨大パックマン戦にも迫力がありました。
 仮面ライダーエグゼイド= 宝条永夢を中心としたドラマも、シンプルかつストレートに描かれていて好印象。永夢が自身の無力に悩みつつ、泥だらけになりながらも敵に立ち向かう姿は非常にカッコよかった! 先輩ライダーのゴーストやドライブにもすっかりヒーローの風格が出ましたね。ウィザードはちょっともったいない面もありましたが、キャラクターが活かされていました。鎧武は……強引だったけど、妙に納得してしまいました。
 さてこの映画、現在放送中の『仮面ライダーエグゼイド』と密接に関わった映画です。ここからは1つの映画の評価とは別に、『仮面ライダーエグゼイド』の映画としての感想を書きます。
 『仮面ライダーエグゼイド』という物語の柱の1つに、「主人公・宝条永夢が、地道に成功を積み重ねていく」というものがあります。研修医である永夢は仮面ライダーエグゼイドとして敵を倒していきますが、他の仮面ライダーと対立する羽目になったり、様々な人物の嘘や策略に翻弄されます。物語全体としてはこういった対立や陰謀が大きな流れとなり、現時点での永夢はそれに抗えません。自身の無力を痛感する状況の中でも永夢は、患者ひとりひとりの命や笑顔を救うことに自身の存在意義や喜びを見出していきます。また、ライバルの仮面ライダーたちと曲がりなりにも共闘するなど、少しずつではありますが関係を深めていきます。番組が始まったばかりということもありますが、強大な敵を倒すヒーロー番組としての爽快感や達成感よりも、未熟な研修医が成功をひとつひとつ積み重ねることに重点を置いたドラマと言えます。
 今回の映画でもこのポイントは外されていませんでした。医者としても仮面ライダーとしても新人の永夢は先輩ライダーと対等になりえません。高校生である仮面ライダーゴースト = 天空寺タケルにも精神面で圧倒される始末です。映画のクライマックスにおいても、先輩ライダーたちが持ち前の能力や精神力を存分に発揮して敵を撃破していく一方、エグゼイドは相手の八つ当たりによる偶然によって勝利してしまいます。しかも永夢自身はそのことを覚えていません。ヒーロー映画としては異色の決着で、映画の大きな魅力を削いでいるように見えるかもしれません。
 また、この映画には黒幕がおり、その目的はまんまと達成されてしまいます。仮面ライダーたちの勝利は黒幕の陰謀を阻止するには至らなかったのです。
 しかしその後、永夢は先輩ライダーであるタケルの命を救います。突然心臓が止まってしまったタケルに心臓マッサージを施し蘇生させるのです。ヒーローとして大きな勝利を成し遂げたとは言いがたい永夢ですが、1人の人間の命を救うという医者としての成功を収めます。ヒーローが強大な敵を倒すというカタルシスよりも、1人の人間の懸命さがヒーローを救うというドラマを重視したシナリオは、『エグゼイド』の魅力をしっかり提示できたといえるのではないでしょうか。
 戦闘シーンの構成にもう少し工夫が必要ではありましたが、「映画館で観て良かった!」といえる出来でした。『エグゼイド』のファンなら是非。


 今回は以上です。どの作品も満足度は高め。うん、満足。
 さて、今回で今年の目標の1つ「月に1回のblog更新」は達成できました。俺、偉い。
 今年もあと少しですね。このblogも、もう1回くらい更新の予定です。
 ではでは。
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テーマ : 仮面ライダー
ジャンル : テレビ・ラジオ

2016年夏以降、色々観ました

 11月のblog更新です。内容は7月から9月のものがメインなんですけど。
 今回は7月から9月の間に俺が観たアニメやドラマ、映画の感想です。10月以降ちまちま書き続けてはいたんですけど、何だかんだで遅くなってしまいました。
 せっかくなので10月と11月に観た映画などの感想もまとめました。……その結果、ますます遅くなってしまったわけですが。
 ではでは、いってみましょう。



【アニメ】
・『アクティヴレイド ―機動強襲第八係―』
 シリーズ構成:荒川稔久、総監督:谷口悟朗というスタッフ構成のSFポリスアクションアニメ。9月に2期が終了したので今回感想を書きますが、どうも分割2クールというわけではなかったようですね。ともあれ、毎週楽しく観ておりました。
 一話完結のスタイルかつ、バトル・策謀・ギャグ・ドラマと毎回趣向の違う内容で、毎週の放送が楽しみなアニメでした。基本となる物語やドラマがしっかりしているため、豊富な細かいネタもうるさくならなかったですね。キャラクターもわかりやすかったし、メカも格好よく描かれていました。プラモデルも、ストライクインターセプターとエルフΣの両方を買いましたよ。明快さと安定の物語が魅力のアニメでした。
 一方で2期に入ってから、キャラクターを活かしきれていない面も見られました。2期で追加されたキャラクターや、1期から立場を大きく変えたキャラクターもいます。しかし物語やドラマの構造に1期からの大きな変化はなく、「もったいないな」と思わされることもありました。特にミュトス。登場人物の中で最も変化の激しいキャラクターだったので、彼のドラマにもうひと工夫加えれば、全体の物語をさらに盛り上げられたのではないでしょうか。キャラクターが明快に描かれている分、物語やドラマへの絡ませ方に少しだけ物足りなさを覚えました。
 もったいない部分もありましたが、毎週安心して観ることのできるアニメでした。あ、ファインファミリアのプラモデルも待ってます。

・『マクロス⊿(デルタ)』
 『マクロス』シリーズの最新作です。歌と可変ロボットアクションが魅力のシリーズですが、今回のアニメは全体的に魅力の乏しい出来でした。
 シナリオ面では盛り上がりに欠けていました。寿命や肉親の罪など、メインキャラクターに重い宿命を背負わせる一方で、キャラクターが視聴者に嫌われないような配慮をした面もあり、結果として当たり障りの無いキャラクターとシナリオができあがりました。その場を盛り上げるためだけで、後々の展開につながらない要素も。薄く雑なシナリオでした。
 シリーズ名物の可変メカ・バルキリーも、戦場で歌うアイドルユニット・ワルキューレに存在感がありすぎたため、存在感が薄くなりがち。3DCG自体の出来は非常によかったのですが。
 褒められる点と言えば、シリーズのもう1つの名物である歌。ワルキューレメンバーの特色が出ており、良い出来でした。
 平板で雑な出来のアニメでした。残念。

・『逆転裁判 ~その真実、意義あり!~』
 有名な裁判ADVを原作としたアニメです。ゲームの方は俺の好きなものの1つですが、アニメの方は力不足な出来でした。
 まず、画が粗かった。登場キャラクターは奇抜な格好をしたり、突飛な言動で特徴付けられていますが、作画や演出がチープだったため、単に変なキャラというだけの印象になっていました。強烈なキャラクターデザインを活かせるだけのパワーがないのは残念。
 また、シナリオがアニメの放送構成にあまり合っていませんでした。淡々と捜査、裁判をこなしていくだけで盛り上がりに欠ける構成でした。原作をプレイしている身からすると、ただゲームの展開を追っているだけという印象が強まりました。できるだけ原作に忠実な展開を心がけているのでしょうが……。
 原作ゲームから細かくネタを拾っているところは好印象。「意義あり!!」の演出もアニメならではのものになっていて、独特のインパクトがありましたね。
 1つのアニメとしても、原作ファンとしてもあまり良い評価はできませんでした。今回は2クールで『逆転裁判』と『2』をアニメ化しましたが、『3』以降をアニメにした2期はあるかな。あ、番組内容自体とはまったく関係ないけど、後の時間帯のアニメとコラボして、『逆転裁判 vs 名探偵コナン』みたいな規格はどうでしょう。ゲームでもいいですけど。キャストはもちろんアニメ版で……駄目?


【ドラマ】
・『仮面ライダーゴースト』
 平成仮面ライダーシリーズも17作目。魂や命がメインテーマの本作、中盤までは楽しく観ていましたが、終盤でケチがつき、有終の美とはいきませんでした。
 遅すぎる終盤の展開が最大の欠点。タケルの選択、2人のマコト、兄との因縁を持つアランなど、面白くなりそうな要素はたくさんありましたが、そういった部分をドラマの盛り上がりにつなげられないという結果に。もっと早くから1つずつ回収していけば、終盤の雑な展開にはならなかったろうに……。本編最終回の唐突さも、遅すぎる展開の影響ではないでしょうか。
 また、終盤になるにつれて同じようなセリフ回しが目立ちました。必殺技を放つときにはお決まりの台詞を言わせておけばいいというような適当さを覚えましたし、大天空寺のメンバーにも「わたし達にできることをやろう」という旨の台詞が数多く見受けられます。台詞の適当さも展開の雑さに拍車をかけていました。
 前述のように中盤までは楽しめました。2話で1つのエピソードを完結させるスタイルでドラマも綺麗にまとまっていたし、戦闘描写も充実していました。玩具のアイディアも使い方も面白かったですね。仮面ライダーや怪人たちのデザインや造型も独特で、一度観たら一生忘れられないもの。そんなキャラクターたちがカッコよく戦う姿も、楽しみの1つでした。
 登場キャラクターたちも印象に残りました。番組に登場するのは、『ゴースト』という怖ろしげなタイトルからは想像つかないような、明るく健康的なキャラクターたち。悪役にも愛嬌のある造形が施されていましたね。番組の明るい雰囲気作りに貢献していました。
 本当に、本当に終盤でもったいないことをした作品でした。


【映画】
・『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキ サーカスパニック!』
 現在放送中の『動物戦隊ジュウオウジャー』の夏の劇場版です。短い映画ですが、『ジュウオウジャー』らしさに溢れた映画でした。
 アイディアやお話自体は良かったと思います。『ジュウオウジャー』らしくキャラクターの心情に寄せたシナリオだったし、戦闘描写にも3DCGを駆使されておりダイナミックでした。大勢のエキストラとのEDダンスも必見。
 アクション映画としては、全体のテンポが少し悪かったです。戦闘が盛り上がり、このまま勢いでいくべきところに余計なシーンを挟むとか。30分と短い尺なので、テンポよく進めてほしいところでした。
 短くも楽しい内容で、大きなスクリーンで観て正解でしたよ。

・『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』
 『劇場版ジュウオウジャー』と併映された『仮面ライダーゴースト』の劇場版。まとまりの足りないシナリオでしたが、映像美に溢れた作品でした。
 登場キャラクターやそれぞれの物語など、シナリオの構成要素自体は魅力的ですが、ひとつのシナリオとしてまとまっていませんでした。特に、マコトの父親・大悟やアランの兄・アルゴスと、重要キャラクターに仮面ライダーが2人もいたのが問題。それぞれの個性や存在感、シナリオ上での役割がかちあっていました。多人数ライダーを主眼に置いた番組ではないし、映画の柱となるタケルの物語の印象を弱めていたので、ゲストの仮面ライダーを1人に絞った方が無難だったのではないでしょうか。演じていた方は素晴らしい方々なので、お2人の個性を相殺するのはもったいなかったですね。
 とはいえ、それはシナリオ上の欠点。映像には問題ありませんでした。ドラマ部分には夜のお祭りや川のせせらぎなどの静かなシチュエーション、親子の別れや指きりなどの切ない要素が活かされており、儚くも美しい映像に仕上がっていました。戦闘はゴーストチェンジや3DCGの駆使された見応えのあるもの。特にクライマックスのゴースト vs エクストリーマーは必見。『ゴースト』の個性を活かした空中戦で非常に迫力がありました。
 美しい画の作品でした。諸田敏監督、お見事でした。

・『シン ゴジラ』
 久方ぶりの和製『ゴジラ』。総監督が庵野秀明さんということで不安もありましたが、そんな不安を吹き飛ばすような素晴らしい出来栄えでした。
 もちろん、気になる点はありました。まず、3DCGで描かれたゴジラの動き方には、ストップモーションのようにぎこちなく見える部分がありました。通常の生物とは違う存在のゴジラではありますが、動き方で作り物めいた薄っぺらい存在感を与えてしまったのは残念。また、音楽や光線などのSEにも、現代的な画の雰囲気に少し合っていないところが。旧作や昭和特撮のオマージュということはわかるのですが、大事にするべきところを間違えている印象を受けました。
 まず挙げる評価点はゴジラの圧倒的存在感。前述のように動かし方で損をした部分はありますが、その不気味な造型や圧倒的な能力、劇中での活躍は非常に魅力的で、巨大なスクリーンに映えるものでした。特に熱線放射シーンは、ハリウッドのスペクタクル大作にも負けないレベルの絶望感。今回のゴジラは、映画全体を支配できる存在でした。
 人間サイドも負けてはいません。劇中では、記憶できないほど大勢の登場キャラクターたちがゴジラに立ち向かいます。とぼけた掛け合いや政治的駆け引き、ゴジラ対策の研究などを交えたシナリオは、リアリティと人間くささに溢れていました。漢字ばかりの字幕や専門的な言葉を早口気味にまくしたてるセリフも、評価点の1つ。通常なら敬遠される要素ですが、この映画においては、その圧倒的な情報量によってスピーディな展開につながっていました。極端な話、正確な意味がわからなくても話の流れで何を意味するのかわかりますし、問題はほぼありません。小気味よく展開しつつも、劇中の登場キャラクター、ひいては日本人の底力を垣間見れるシナリオでした。
 上映時間があっという間に終わる、すごい怪獣映画でした。日本人の、日本人による、日本人のためのゴジラ作品。特撮怪獣モノですが、この作品の延長に現実の日本がある――そんなことを感じさせる映画でした。面白かったし、映画館で観て良かった!

・『映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身! キュアモフルン!』
 現在放送中のアニメ『魔法つかいプリキュア!』の劇場版。子供たちの盛り上げ方を熟知した構成で、大人の俺も楽しめる出来でした。
 シナリオ単体で考えると、終盤の展開は少し雑でした。やりたいことはわかるのですが伏線もないため、まるでクライマックスのアクションシーンのためにひねり出したような印象を受けました。また、終盤で登場キャラクターが涙を流すシーンも粗雑。涙が蛇口から流れる水のようにドクドク流れる様は勢いありきの大雑把さを覚え、かえって興ざめでした。子供にもわかりやすい表現をこころがけているのはわかるのですが、感情表現はもう少し繊細に描くべきだったのでは。
 一方で、そういった欠点がかすむくらいに盛り上がる映画でした。伏線も、終盤以外はしっかり張られている丁寧な構成で、登場キャラクターの感情をしっかり描けていました。スピーディでケレン味溢れる戦闘シーンも魅力の1つ。特にゲストキャラクターのキュアモフルンには、フォームチェンジまで用意されていて驚きました。専用BGMもカッコいいものに仕上がっていたし、ゲストプリキュアにふさわしい活躍でした。
 また、子供たちに配布されたミラクルライトの使い方も洗練されていました。ライトをどこで振ればいいのか、しっかり子供たちに教える構成だったことも好印象。子供の目線を意識した映画でした。
 笑いも涙も、熱さや優しさも、すべてが詰まった子供のためのエンターテイメント。大人が観ても面白い映画でした。映画館で観て良かった!

・『この世界の片隅に』
 太平洋戦争中の広島・呉を舞台に、一般市民の主人公・すずの日常を描いた漫画が原作のアニメ映画。主人公であるすずに対して、非常に誠実なつくりの映画でした。
 基本的に一般人の日常を積み重ねていく映画ですが、日常のひとつひとつが丁寧に描かれています。映画全体の盛り上がりも計算されていてテンポも良く、面白いシナリオでした。
 また、キャラクター表現が非常に豊か。素朴で温かみのあるタッチで描かれたキャラクターたちが多彩な顔を見せます。映画の中心となるのはやはり、主人公のすず。基本的にとぼけたキャラクターですが、あるときは艶やかに、あるときは怒りや悔しさを噴出させるなど、喜怒哀楽様々な表情を見せるので退屈しませんでした。すずを演じたのんさんの演技も素晴らしかったです。すず = のんさんと錯覚してしまうほどでした。作画や演出、声優の演技が一体となって、すずという人物が実在しているかのようなリアリティを生み出していました。
 原作と比較した場合、アニメーションへの膨らませ方が非常に面白かったです。まず、絵というすずさんにとって大事な要素をうまく演出に組み込み、要所要所で映画を盛り上げていました。また、原作のすべてを再現するのは尺の都合で不可能なのですが、取捨選択の仕方もうまかったです。すずというキャラクターを軸に、無理なく1つの映画にまとめあげていました。
 すずという架空のキャラクターに誠心誠意向き合った映画でした。2時間以上と意外に長い映画ですが、スタッフロールまであっという間に思えるほどに熱中しましたよ。本当に面白かったです。映画館で観て良かった!


 以上です。毎度のごとくジャンルの偏った視聴内容ですが、面白かったものも多くて気持ちは充実しておりました。幸せ。
 今後はもっと早く更新したいところです。
 本日はここまで。
 ではでは。

4月から6月の間に観た諸々の感想

 今月2回目のblog更新です。
 今回は、4月から6月の間に観た映画やアニメの感想を書きます。あ、おまけにもう1つ、7月公開の映画の感想も書きますけど。


【アニメ】
・『ジョーカー・ゲーム』
 原作からのファンですが、丁寧なつくりの娯楽スパイ作品で毎週楽しく観ていました。
 原作云々を抜きにして言うと、静かで余韻の残るシナリオを上手に娯楽として仕上がっていました。彩度を少し抑えた画が物語の落ち着いた雰囲気にとって効果的です。その中でキレイに作画されたキャラクターたちが静かに、時には躍動感のある活躍をします。全体的に緩急のバランスがよく、静謐ながらも目の離せない画に仕上がっていました。
 原作ファンの立場で言えば、取捨選択が上手に為されていて感心。基本的に原作に忠実な展開ですが、再構成の末に原作とは異なる展開につながるエピソードもあって驚きました。原作を読んでいても楽しめました。
 一つのアニメとしても、原作モノとしても高い完成度の作品でした。面白かった!

・『コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~』
 6月に2クール目が完結したので、今回の記事に感想を書きます。現実の「昭和」を下敷きにした世界で、ポップな色彩の超人たちが跳梁跋扈する――不思議な魅力を放っているアニメでした。
 メインのお話はこの作品全体を支えるには少し弱いように思いました。時系列を正確に把握するのは大変だし、後半の展開も急すぎて盛り上がりに欠けています。
 それでも俺がこの作品に魅了されたのは、登場する超人たちがその時代の中で生きていることを実感できたからです。どこかで見たような超人たちが多数登場していますが、この作品は単なる先行作品のパロディにとどまりません。現実世界の出来事を下敷きにしているだけあって、戦争や政治、社会のブームなど、超人たちの生き方にはっきりと「時代」や「社会」が裏打ちされていました。
 また、作品の結末にも感服。超人たちで「昭和」を再構築しつつも、それを単なる仮想の箱庭に閉じない構成に、彼らの活躍が我々の世界にもつながっているのかもしれないということを感じさせられました。
 「神化」の次に「平成」があるのかもしれない。そんなことを感じさせられるアニメでした。批判点も出したけど、面白かった!


【映画】
・『シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ』
 おなじみのアメコミヒーロー、キャプテン・アメリカの映画です。サスペンスとヒーローアクションの合わさった作品ですが、あまり良い出来ではありませんでした。
 キャプテン・アメリカとアイアンマンの双方の事情、確執を軸に物語を展開していく手法は良いのですが、後半の話の中心がウィンター・ソルジャーを巡る2人の対立に寄りすぎています。結局はキャプテン・アメリカとアイアンマンとの個人的な確執に過ぎないという印象を受け、物語にあまり広がりを感じられませんでした。
 アクションシーンも、一人一人のアクションは良いのですが、全体で観ると少しダラダラしていました。映画の尺も長く、ダラダラ感に拍車をかけていたように思いました。
 サスペンスとしての緊張感も、アクション映画としての迫力、爽快感も今ひとつの出来でした。ゲスト出演した新スパイダーマンには今後も期待できますが。

・『デッドプール』
 『ディスクウォーズ・アベンジャーズ』に登場し、わずか2回の登場で話題をかっさらっていったデップーさんの映画です。中途半端な映画になっており、満足はできませんでした。
 デップーさんのふざけたノリで進む映画です。しかしそういった映画やキャラクターの特色を娯楽として堪能できるのは、だいたいX-MENたちから逃げ出すくらいまで。あとはダラダラ真面目で少し陰鬱に映画が続き、前半のはじけたノリが徐々に尻すぼみになっていたのが残念。デップーの回想とを織り交ぜた映画全体の構成もイマイチ。デッドプールのことはよくわかるのですが、娯楽アクション作品としてのテンポやスピード感を確実に削いでいました。
 真面目にデップーの生き様を描いているのか、無茶苦茶ではじけた映画にしたいのか、中途半端なつくりになっていました。映画そのものに価値をつけるのではなく、キャラクター自体をビジネスにしているということはわかりましたが。

・『牙狼 <GARO> ―DIVINE FLAME―』
 『牙狼 <GARO> ―炎の刻印―』の数年後を描いた劇場版完全新作映画。劇場の大きなスクリーンで観賞して大正解と言える出来栄えでした。
 この映画の最大の魅力はアクションシーンです。作品全体にちりばめられた戦闘アクションは劇場版にふさわしく、スピーディでダイナミック。戦闘シチュエーションも1対1の決闘や巨大クリーチャーとの戦闘、騎馬戦や逃げる敵を追跡する状況など、バラエティに富んでいます。決して長くはない尺の中で、スケールの大きい戦闘アクションを十二分に堪能できるアニメでした。
 キャラクターの魅力も健在。TVアニメ版から続投しているレオンやヘルマンたちはもちろん、悲哀のある劇場版からの新キャラも物語を彩っていました。クリーチャー陣もエログロでカッコいいものばかりでGood。
 欠点を挙げるとすれば、緩急で言うと「緩」の部分が少なく、かなりせわしない印象も受けてしまったこと。悲哀やぬくもりを感じることの出来るシナリオなので、そういった部分に少しでも尺を与えても良かったように思いました。緩急のバランスが少し悪かったですね。
 素晴らしい出来に満足したので、『牙狼』シリーズにはできればアニメ版も続けてほしいなぁ、と期待しちゃいます。実写と平行しての制作は厳しいかもしれませんが。今後の展望はともかく、面白かった!

・『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』
 島田荘司氏の推理小説を原作としたミステリ映画です。丁寧ではありますが、少しこじんまりとした映画でした。
 映画というよりはドラマスペシャルに近い印象。派手なシーンがあれば映画らしいというわけではありませんが、瀬戸内海という雄大な舞台で作品全体をパッケージングできなかったように思いました。瀬戸内海は登場人物たちの感情を彩ることのできる魅力的な舞台です。それを活かせばもっと情緒のある画、物語にできたのではないか、と思いました。欠点というよりは要望ですが。それを抜きにすれば、丁寧な画作りで安心して観ることのできるミステリ映画でした。お話も面白かったし。
 原作と比較してみると、要素を取捨選択し、丁寧につなげていった作品だということがわかります。スタッフたちの卓越した技が光っていました。
 作り手の丁寧な技がよく伝わる作品でした。それだけに、ちょっともったいないなぁ。

・『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY ⅩⅤ』
 9/30発売のゲーム『FINAL FANTASY ⅩⅤ』の裏で起こっていたもう一つの物語を描いた3DCGアニメーション作品。映像自体は綺麗ですが、わかりにくい映画でもありました。
 映像自体は美しく派手。魔法や魔物、機械の入り乱れたこの世ならざる戦いをスピーディかつダイナミックに描いていました。また、現代的な大都市でクリスタルや魔法が舞う光景も実にユニーク。『FINAL FANTASY』の名にふさわしい、幻想的で唯一無二の魅力を持つ映像でした。
 一方で、ゴチャゴチャしすぎていて何が起こっているのかわかりにくいのが最大の欠点でした。客観的に観ると、序盤の戦場のシーンでつまづきやすかったのではないでしょうか。俺はゲームの体験版を事前に遊んでいたので、ワープといった作品独自の要素のことは頭に入っていたのですが……。映像としてわかりやすく観せることができれば、もっと作品世界にのめりこむことができたように思いました。
 映画としては欠点のある出来ですが、この映像美を劇場の巨大スクリーンで堪能できて良かったです。ゲームも楽しみ!


 今回は以上です。色々書いたなとは思いますが、3ヶ月という期間を考えると少し観るものが少ないかもしれません。
 それにしても、感想書くのも難しかった……。結局、うまくまとまらなかった感があります。書き直しもアリ?
 本日はここまで。
 ではでは。

俺の『仮面ライダードライブ』熱はまだまだフルスロットル!

 『仮面ライダーゴースト』の放送も折り返し地点を過ぎましたが、今回の話題は『仮面ライダードライブ』。先日、Vシネマと小説で発売された『ドライブ』外伝2作品の感想記事です。
 Vシネマでは『仮面ライダーチェイサー』、小説では『小説 仮面ライダードライブ マッハサーガ』と2つの媒体で発表されましたが、それぞれの特色を出しつつも、『ドライブ』シリーズを広げる作品たちでした。


・『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』
 仮面ライダーチェイサー = チェイスを主人公としたVシネマ。
 この作品を簡潔に表すと、石田秀範作品です。物語の方向性によるところもあるのでしょうが、TVシリーズや劇場版とは少し毛色の違う映像になっていました。
 カメラワークやお芝居のつけ方、ギャグシーンや叙情的なシーンに至るまで、すべてが巨匠節と言える演出。独特の間を持つシーンがつながっていくため、娯楽アクションものとしてのテンポを損なっていた部分もありました。しかし、チェイスというキャラクターを中心とした物語・ドラマとしてはこの上ないものでした。
 機械であるチェイスと人間の感情を巡る一部始終を、笑いから悲しみ、残酷さなどのあらゆる方面へ振り切った演出で描いています。その中には艶かしい表現や流血など、今のご時勢的にTVや劇場版ではなかなかできないような描写も。普段はできない方向に振り切りつつも、チェイスというキャラクターに対して真摯に向き合った演出で、本編とは一味違う画になっていました。すがすがしくも哀しい余韻の残るラストは、この作品を締めくくるにふさわしいものでした。
 この作品を観た後、チェイスで真っ先に思い浮かぶのは海辺と青空。晴天のもと、チェイスがバイクで海辺を駆け抜ける光景を思い浮かべます。激しく駆け抜けた跡を波がさらい、海辺には何も残らない……そんな映像でした。
 『ドライブサーガ』の名にふさわしく、外伝として見ごたえのある作品。一人のキャラクターを掘り下げるドラマとして秀逸な出来栄えでした。

・『小説 仮面ライダードライブ マッハサーガ』
 仮面ライダーマッハ = 詩島剛を主人公とした小説。監修に長谷川圭一氏が携わっていることもあって、娯楽性や人間の情念、『ドライブ』らしさが絶妙に絡み合う作品になっていました。
 TV版から2年後の物語ということもあって、仮面ライダーやロイミュードの登場はかーなーり少なめです。仮面ライダーたちの登場まではどちらかというと、刑事ドラマのスペシャル版に近い内容。随所に『ドライブ』的な超常現象も絡んではいるものの、ヒーローものというよりもかなり刑事ドラマ寄りな作品でした。
 とはいえ、仮面ライダーやロイミュードが出てこないから退屈かと言えばそうではありません。推理やサスペンス、アクションと、息もつかせぬ展開の連続で楽しませてくれました。物語には剛の過去や葛藤も絡み、心情面でも盛り上がりを見せてくれました。サスペンスや人情ドラマなど、刑事ドラマの様々な要素のつぎ込まれた小説になっていました。
 物語にはTVシリーズやシークレット・ミッション、はては『チェイサー』など、『ドライブ』シリーズのあらゆるところからネタを引っ張っており、ファンサービスも旺盛に盛り込まれています。ちなみに、再登場した仁良さんが相変わらずでなぜか安心しました。
 前述のように少ない仮面ライダーたちの出番ですが、登場すると非常に盛り上がる内容でした。特にマッハの新フォームがインパクト大。『ドライブ』世界における仮面ライダーという存在を、改めて確認させてくれた存在でした。
 最後までフルスロットルに楽しめる小説でした。この小説が現時点での『ドライブ』最新の物語ですが、ここで締めくくるのもいいし、この先にも期待できる内容でした。


 感想は以上です。どちらも『ドライブ』ファンの俺にはたまらない内容でした。
 もちろん、現在放映されている『ゴースト』も楽しんでいるのですが、11月にはVシネマ『ドライブサーガ 仮面ライダーマッハ / 仮面ライダーハート』も発売されるし、まだまだ俺の『ドライブ』熱は冷めそうにありません。



 本日はここまで。
 ではでは。

テーマ : 特撮・戦隊・ヒーロー
ジャンル : 映画

2016年1月~3月、色々観ました

 今回はちょっと思いついて、2016年1~3月に放映・終了したTV番組や映画の感想を書きます。4月もそろそろ終わるので遅いといえば遅いのですが。
ちなみに、下記の通り非常に偏ったラインナップとなっております。ご了承を。


【実写作品】
・『手裏剣戦隊ニンニンジャー』
 偉そうな言い方になりますが、シリーズ構成・下山健人氏の実力が上がっていくのを、リアルタイムで感じ取れる1年間だったと思います。
 初回はキャラや設定の説明、玩具の販促やドラマ等を無理やり詰め込んだかのような構成で、よく出来たシナリオではありませんでした。しかし物語が進むにつれて、一見結びつかないようなネタが思いも付かない化学反応を起こし、笑いあり、涙ありのドラマを作っていくようになります。間抜けに見える要素が意外な逆転劇に結びついていく回もあり、その手腕に感心しました。ベテランの演出陣が脚本の良さを引き出しきれていないのでは、と思える回もあったほどです。
 型破りながらも娯楽の王道。脚本がすべてではありませんが、下山健人という才能がプロフェッショナルの階段を駆け上っていくかのような1年間でした。

・『臨床犯罪学者 火村英生の推理』
 原作のファンだったので楽しみにしていたドラマです。そういう先入観もあるのでしょうが、少し厳しい評価となりました。
 各話で原作となる短編を尊重しつつ、ドラマオリジナルとなる1つの物語をシリーズ全体でつくっていく点はいいと思います。しかし各話で描かれる事件に比べて、ドラマオリジナルの話が非常にありきたり。ドラマオリジナル話にだいぶクローズアップした構成をとったことも、各話の印象にも影響を与えていました。原作云々を抜きにしても、退屈な話をシリーズの軸に据えるより、1話完結のドラマを徹底した方が良かったと思います。1話完結のドラマの中にも、主人公のキャラクターを浮き彫りにしてシリーズ全体のカラーとした例は見受けられるので。演出もあまり上手ではありませんでした。合成や編集の仕方がイチイチ仰々しくて、観ていて引っかかります。
 キャスティングや役者さんの演技は魅力的です。特にアリス。とても可愛いらしいキャラクターで視聴者を物語に引っ張ってくれました。余談ですが、SHT経験者が多数キャスティングされていたのに驚愕。
 各話原作の出来と俳優さん方の魅力に助けられたドラマだったと思います。

・『精霊の守り人』
 原作、アニメ共に未見。ファンタジーの世界を魅力的に描けたドラマだったと思います。
 彩度を抑えた画面の色合いや、リアリティのある衣装やメイク、ロケ地での撮影等で作品世界の雰囲気を上手に作っていたと思います。キャスティングも説得力のある方々で好印象。短槍をメインとした激しいアクションも好みでした。こういうジャンルのものに付き物の専門用語もある程度脚本上でフォローされています。
 一方で魔物の描写が少しわかりにくかったです。違う世界のものであることを印象付けたかったのでしょうが……。また、魔物などの描写で使われる3DCG合成にも違和感を覚えました。画面とうまく馴染んでおらず、いかにも3DCGという感が残っていたのが残念。
 ともあれ、シーズン2も楽しみな出来だったと思います。良い画でした。しかし次は来年1月ですか……。クオリティを高くするためでしょうからいいんですけど。


【アニメ】
・『Go! プリンセスプリキュア』
 瑞々しくも丁寧にまとめられた作品です。
 初回のアクションシーンに元気があり、いきなり心をつかまれました。全体的な作画や演出、キャラクターの演技も良く、安心して物語に没入できる出来栄えだったと思います。
 シナリオについて言えば、過去作品の良いところ、魅力的な点を上手に吸収、構成できていました。『プリキュア』シリーズの現時点における集大成といったところでしょうか。綺麗なシナリオでした。
 美しく、可憐な作品でした。では、ごきげんよう。

・『牙狼 紅蓮ノ月』
 『牙狼』のアニメ第2弾。地味な出来の作品になってしまいました。
 敵味方関係なく、愛憎や執着の入り乱れたドロドロの人間模様で織り成す物語でしたが、後半以降はそういった魅力が尻すぼみになった印象です。設定や人間関係をうまく物語やドラマの盛り上がりにつなげられなかったのが残念。王道というより陳腐になってしまいました。
 平安時代の要素も上手く活かせていなかったような。『牙狼』シリーズとは相性の良さそうな時代設定なのですが……。
 アクションや作画においても、最終回を除けばそこまで動いておらず、間延びした演出になっていたと思います。
 素材自体は良く、前半までは面白かったのに……。惜しいなぁ。
 
・『ブブキ・ブランキ』
 セルルックの3DCGアニメということで興味を持ちました。詳しくないのですが近年こういう作品が増えたらしいですね。観てみると、置いてけぼりをくらう作品でしたが……。
 3DCGを2D作画の代用品として使っているに過ぎないのが残念。キビキビ動いても良かったのでは。キャラクターの表情や動きのバリエーションも少なく、格好の違うキャラがまったく同じに見えることも。3DCGだからって楽ができるわけではないというのは理解できますが、もう少し豊かなアニメーションが観たかったです。
 シナリオについても、スタッフの独りよがりという印象。作品の設定も、キャラクターの素性や関係もよくわかりません。スタッフの語りたいことを、スタッフの語りたいペースで作られた物語には正直混乱しました。
 新しい時代が来たと思ったけど、見栄えだけだったかな?

・『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
 ガンダムシリーズの新作です。尖った作品でした。
 ガンダムバルバトスの凄さはよーくわかるのですが、他のMSの魅力に乏しい作品でした。特にギャラルホルン側の機体については、バルバトスの的という印象しか残らないのが残念。戦闘回の少なかったことや、ギャラルホルン側キャラクターの薄い存在感も、MSの印象に拍車をかけたと思います。
 この作品の魅力はやはり鉄華団。視聴者側の世界での良識に縛られず、傷付きながらも突き進む彼らの生き様は荒々しく不器用で、鮮烈でした。最終回でのオルガの叫びも心に突き刺さりました。バルバトスの暴れぶりも相まって、鉄血というタイトルにふさわしい奴らだったと思います。
 鉄と己の感情を容赦なく叩きつけるこのアニメは、ガンダムシリーズということを抜きにしても刺激的でした。秋からの第2期も楽しみにしておりますよ。


【映画】
・『映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪ 奇跡の魔法!』
 春恒例のオールスターズ。今年も歌とダンスがメインの映画です。ミュージカルとしてよく作られた映画でした。
 ミュージカルがドラマ部分だけでなく戦闘シーンにも活かされており、面白かったです。それぞれのシーンごとに凝った演出がなされていて、最後まで飽きることなく楽しめました。
 歴代プリキュアの登場配分も今回のものが妥当だと思います。これからもこういう形で世代交代が行われていくのでしょうね。
 ただ、堀江由衣さん演じるキュアマジカルの歌声に少し違和感を覚えました。決して下手なわけではないのですが、挿入歌のような歌声だったのでお芝居との落差が気になったのです。
 映画館で楽しく観ることのできる作品でした。来年以降も楽しみですね。

・『仮面ライダー1号』
 これまた春恒例の仮面ライダー映画。不滅のヒーロー、仮面ライダー1号こと本郷猛のための映画です。
 王道のシナリオでしたが、仮面ライダーライダー1人対多数の怪人というアクションばかりで単調でした。例年のオールスター映画と同じ要領で撮ったのが災いしたのでしょうか……。戦闘シチュエーションやアクションの質、映画の流れをもう少し考えて撮ってほしかったです。
 それでも藤岡弘、さんはやはり偉大でした。傷だらけで、「カッコいい」とか「ヒーローとして説得力ある」のような言葉では言い尽くせない存在。藤岡弘、さん=本郷猛というのは間違いないです。本当に、日本の宝。
 確かに娯楽映画としてはそこまで良い出来ではありません。それでも、今の日本に藤岡弘、さん、そして仮面ライダーたちがいてくれたことに感謝した映画でした。観て良かった!


 今回は以上です。これからも気が向いたら、こういう形で感想をまとめたいと思います。
 ではでは。
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プロフィール

田川 右京

Author:田川 右京
漫画やアニメ、ゲームや小説を広く浅く漁ってます。
好きなアニメ
  『なのは』シリーズ
  『ガンダム』シリーズ
好きな音楽
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好きな漫画
  和月伸宏先生の作品
  大場つぐみ×小畑健作品
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好きなゲーム
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  『なのは』関連
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